NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] evala 現われる場 消滅する像 “ebb tide” “ Studies for”

ビルディングタイプ
インスタレーション
6
263
日本 東京都

PROJECT MEMBER

DATA

CREDIT

  • 撮影
    冨田了平 / 丸尾隆一
  • 設計
    NOIZ
  • 担当者
    豊田啓介 / 平井雅史
  • コラボレーター
    evala
  • URL
    https://www.ntticc.or.jp/ja/exhibitions/2024/evala-emerging-site-disappearing-sight/

NTT インターコミュニケーション・センター [ICC]とSbYE合同会社が共催する「evala 現われる場 消滅する像」展において、サウンド・アーティストevalaによる作品《ebb tide》[2024] 及び、《Studies for》[2024]の空間デザインを担当しました。 evalaが2017年から展開する「See by Your Ears」シリーズの現時点での集大成と位置付ける本展覧会では、ICCのほぼすべての展示空間を過去の作品から新作までが埋め尽くし、精密な音響空間として融け合うことで、新たな知覚体験を提示しています。 ICCの最も大きな展示室を使用した新作の大型インスタレーション《ebb tide》では、暗闇の中で展示室中央の床が隆起し、大きなうねりを持った構造体として出現します。それはまるで、巨大化した吸音材のようであり、音の振動の乱反射を引き起こすための凹凸がうねりに沿ってゆがめられますが、そのいびつな形状は、鑑賞者がよじ登り、座ったり、寝そべったりして身体を預け、音を全身で享受できるような居場所に変容します。 音や振動というキーワードから着想を得た”波打つ吸音材”は、タイトルである”ebb tide=引き潮”の中に浮かんだ、陸地と海の境界線である護岸ブロックのようにもとらえることができ、鑑賞者が音に身をゆだね、意識と無意識の波打ち際をまどろむ場所となることを意図しました。 また、これまでのevalaの作品データを学習した生成AIを用いて、「evalaのような音」を生み出す作品《Studies for》では、AIの気配を感じられる空間を、ebb tideの漆黒の空間に対し、光にあふれる無方向なスペースとしてデザインしました。有機的に曲がりくねった布製のスクリーンは、背後の光源からの光を拡散するとともに、背後のスピーカーの存在を隠す役割を持ちます。奥に誘い込むような構成と全方位を満たす光と、あたかも全方位から音が出ているような立体音響によって、まるで子宮の中に浮かんでいるような、原初の体験を誘発するものとして計画しました。

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物件所在地

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