らぱす / la paz

ビルディングタイプ
共同住宅・集合住宅・寮

DATA

CREDIT

  • 撮影
    蟻塚学
  • 施工
    弘和建設

青森県五所川原市は多雪地域であることに加え、地吹雪(積もった雪が強風で吹き上げられる現象)も発生するほど風が強いエリア。 そこで、木造のアパートを考えるにあたって『厳しい冬に役立つ半屋外空間』をコンセプトに掲げました。 西から吹きつける雪を避け、南北のみ開放したルーフテラスは快適な半屋外空間として機能します。 雪国に住む私たちはいつからか雪深く寒い冬を必要以上に負担に感じてしまい、暖かい家に篭ることが合理的で当たり前なことだと考えるようになってしまいました。 家の外に出るのは仕方なく雪かきをするためくらいで、子どもの頃のように家の外でプライベートを楽しむことは難しいという思い込みに縛られていることに気づき、この地域の冬の価値観を広げる空間の提案をしたいと考えました。 一方で自家用車の利用が必須な地域にあって、毎朝車を雪から掘り起こすことの負担はできれば避けたいなどの事情もあり、1階に車が雪を避けるガレージ、2階にリビングと一体的に冬も使えるルーフテラスを直方体に穿たれた孔という形状で設けることとしました。 それぞれ屋根があり各住戸の間にあるプライバシーを保たれた空間で、冬でも外で読書やヨガ、テントをはるなど住まい手それぞれのアクティビティを許容できる空間となっています。

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