PSIL

ビルディングタイプ
美容

DATA

CREDIT

  • 撮影
    MAYU MORITA
  • 施工
    株式会社キュービック

名古屋市中心地に位置する美容室の計画。 計画地は大通りより一筋裏手に入った道沿いで感度の高い若者が行きかうエリアであり、 現在は雑居ビルとなっている建物の1室である。 65平米の中で閉塞感を出さないながらも必要とされる視線制御を行うため、壁をレイヤ上に重ねることとした。 天井まで達しないことによる空間の一体性と、重なりの配置による虚の透明性による開放性が狙いである。 またカットスペースには一般的なスケールを超えるサイズの鏡を設置した。 正面に正対して座ると鏡の境界線が視界から消え、それによって面としての鏡は深さを持った空間として立ち現れる。 施術を受ける際、それを受ける客体である状態と、鏡の中に立ち現れる空間の中の客体を観測する主体としての 2つの状態が重なり合う現象を生み出す仕組みとした。 また鏡の中央の部分の扉を操作することによって空間を変容させる。 建築における敷地のコンテクストのように、テナントにおける過去の残置物や傷等を歴史要素のコンテクストとしてとらえた。 内部空間の外郭部に以前の入居者が設けた仕上げや、壁の中に隠れていた過去の履歴が積層していくといった具合である。 配管経路や、塗装の塗り分け位置を丁寧に計画する事で、 これらの履歴が仕上に昇華させるデザインを試みた。 この操作も一つの歴史の層に組み込まれる。

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