qiyu

ビルディングタイプ
美容
8
566
日本 広島県

PROJECT MEMBER

DATA

CREDIT

  • 撮影
    足袋井竜也
  • 設計
    FATHOM
  • 担当者
    中本尋之
  • 施工
    FATHOM
  • 特殊金物
    村田進(賀茂クラフト)
  • Logo design
    大井健太郎(Listen)

CONCEPT: 東京と広島の二拠点でモデル業とヘアスタイリストを営む夫婦が広島にヘアサロンを開業するプロジェクト お互いが離れて暮らす中、一緒に過ごせるのはわずかな時間、家ではない店舗にも東京と広島を繋ぐ生活が空間に投影させることができないか考えた。 物件は広島市内の並木通りに面した小さな雑居ビルの5F。通りからも目立たない上にエレベーターを降りた共用空間も狭くなっている。当初は二人が持つポテンシャルから考えると少し物足りなくも感じた。そこでアプローチまではビルの設に寄り添いながら店舗の情報はあえてシャットアウトし、扉を開いた瞬間に2人が織りなす世界観が訪れた人に一瞬で伝わる空間を作ることができないか考えた。 カットスペース4台とシャンプーを2台13坪で取れる最大数確保し、エントランスドアの先に大きなレセプションカウンターを配置し浮遊させた。この場を東京から帰って来た際に奥様がポップアップストアなど色々なことに挑戦できるようyuqi テーブルと名付けた。また狭い空間に椅子やカウンターなどボリュームのあるものを詰め込んだことからクロークはアクリルで作りその存在を透明化させ軽くみせるように試みた。 原状回復でスケルトンになった躯体に、H鋼を模して木で組んだH型木フレームを考案しH型の窪み部分に電気配線やコンセント・照明機器などインフラを内包させながら柱や梁として組み上げ空間内に巡らせた。 yuqi テーブルのカウンターはこのフレームに支えられ、ご主人のカットスペースでまで繋がり梁フレームからミラーが吊り下げられ、柱には面台やコンセントを付随させた。フレーム内をまるで血液のようにインフラが循環することで住む場所も職種も異なる2人が夫婦としてこの場で意識下で血が通うようにつながりを感じながら働いてくれたらと思う。 エントランスドアを開いた瞬間に飛び込んでくる風景は離れた場所で暮らす夫婦が繋がる特別な時間。 東京と広島を夫婦が往来する中、働く空間をヘアーサロンの機能を埋め込みハブとして作ることで2人が織りなすライフスタイルは独自の文化となり、広島で様々な形で派生し広がっていってくれたら街が面白くなるのではないかと考える。

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物件所在地

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