
補足資料








PROJECT MEMBER
敷地は静岡県浜松市、遠州灘を縁どる住宅地の一角にある。竹林や昔ながらの瓦屋根の住まいや庭園などが残る豊かな場所である。各境界線から外壁をセットバックさせ、道路側・居室側にそれぞれ「北の庭」「南の庭」を配し、緑豊かな場所性をつなげている。また、風景に柔らかく溶け込む蔵のような佇まいとなるよう外壁は漆喰コテ押えとした。 2階の眺望が開けた方向に家族が集まるダイニングを据え、建物中央付近の階段で、個室や水回りのある1階と、家族が集まる2階をつないでいる。 建物は27坪と小さいが、3人で暮らすには必要十分な広さである。 1階はプライバシー確保のため注意深く設けた開口から、絞られた光が天竜の砂を原料とする漆喰塗の壁に落ちる。2階は隣家がせまる南面に大きな壁を設け、南東角を解放している。構造材・床材は主に地元の天竜杉を用いている。