東京 肉そば つるりつるり フードコート店

ビルディングタイプ
その他商業施設
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64
日本 富山県

DATA

CREDIT

  • 撮影
    オニヅカセッケイブ
  • 設計
    オニヅカセッケイブ
  • 担当者
    鬼塚純平 鬼塚来未
  • 施工
    株式会社and

フードコートという場は素材が単調で味気ない印象のものが多く その要因はおそらくショッピングモールの特殊な制約や複雑な仕組みと 専門とする業者による設計・施工が多いことにより 慢性的に汎用性の高い素材によってそのほとんどが構成されているからだろう。 汎用性の高い素材であっても見せ方や使い方とその構成によって 店舗のコンセプトに合わせて個性を表現することに努めた。 店舗のコンセプトである「進化系蕎麦を江戸から世界へ」から 「先進的なイメージのあるシルバー」と「歴史や伝統を感じさせる金色」 そしてロゴマークである「鶴」のイメージから「黒・白・赤」の配色をベースに 蕎麦店の意匠によくある和風に留まらない新たな蕎麦店舗デザインを目指し、ファサードデザインを検討した。 メイン意匠となるカウンター腰壁と看板板面は歴史ある日本らしい左官仕上げを模した黒塗装の上に 「先進的なイメージのあるシルバー」を加えることで趣は残しつつ未来的な印象を感じられるよう設えた。 凹凸のある黒塗装と光の角度によって輝きが変化するシルバー塗装が 単調で味気ない印象になりがちなフードコートのファサードに風合いと表情をもたらすことを考えた。 看板は風合いある黒+シルバー塗装を背景に、「歴史や伝統を感じさせる金色」の切り文字の持ち出しサインを採用。 「シルバー」と「金色」との重なりは「江戸から世界へ」のコンセプトを表現した。 蕎麦の麺に蕎麦殻が細かく砕かれ蕎麦粉に混ざった粒々が見られるイメージから カウンターの仕上げ材には白色ベースに黒い粒の見られる人工大理石を採用。 メインメニューである肉そばの肉を湯切りする厨房機器前はパフォーマンス的に目を惹くようガラスのパーテーションとし、 それ以外の機器前はカウンターと同素材の透過性の無い仕様とすることで客席側に対して厨房内の雑然とした情報を見えにくくし、 湯切りオペレーションをより際立たせつつ、ファサードデザインの一体感を高めた。

物件所在地

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