




補足資料

PROJECT MEMBER
DATA
- ビルディングタイプ
- 共同住宅・集合住宅・寮
- 工事種別
- リノベーション
- 延べ床面積
- 73㎡
- 竣工
- 2025-03
CREDIT
- 撮影
- 若林栄一
- 設計
- 仲建設株式会社
- 担当者
- 伊藤俊介
- 施工
- 仲建設株式会社
子供二人を含む4人家族の、築28年のマンションをリノベーションした住まい。 戦後の住宅供給を支えてきた均一化された間取りや工業製品による内装は、工期の短縮や万人受けを目的としたものだったが、暮らしの質や温熱環境への配慮は十分とは言えなかった。今回の計画では、漆喰や無垢の床材といった呼吸する素材を用いることで、住まいに静かな豊かさを取り戻すことを目指した。 室内をワンルームのようにまとめ、開放感を重視する計画がよく見られるが、子どもと暮らす家庭にとってプライベートな居場所のない空間はかえって不自由さを生むことがある。この住まいでは、「広さ」とは何かをあらためて考え、クローゼットという形式にとらわれず、個室の面積を最小限に抑えることで、家族が自然と集まるゆとりあるリビングを住まいの中心に据えた。 この住まいはシンプルでありながらも、細部のつくりや素材の表情に趣がある。空間の要となる壁面にはラワン合板を3種類の幅にカットし、それをランダムに貼り分けた。手頃な素材でありながら、木の温もりと奥行きのある質感が日々の暮らしにやさしさと落ち着きを与えてくれる。 また、均質化の波のなかで失われつつある「手仕事」にも価値を見出したい。限られた空間を最大限に生かす造作家具や収納の計画には、大工や職人の細やかな技術が込められている。機能性と美しさを両立させながら、住まい手の暮らしに静かに寄り添う空間が生まれた。
