NPO法人木の子クラブ我孫子　ひの木

本施設は、軽度な精神疾患を持つ人が通うデイサービス施設である。入所者は、日中をここで過ごし、運動や学習など様々なプログラムを通して、社会生活に復帰することを目指し、この施設に通う。 計画にあたっては、入所者のプライバシーに配慮し、日々の生活の中で、室内にいながら自然環境の変化を感じられるような建物にできないかと考えた。 そこで、日々の活動の中心となる訓練・作業室に、トップライトを設けつつ、斜材とルーバーで大屋根を支えながら、光の変化を感じられる「光溜り」の空間をつくることで、柔らかい光を室内に取り込んでいる。 また、南北の庭に抜ける大きな開口を設け、諸室と訓練・作業室間に様々な開口を設けることで、入所者の気配や自然の風景をどこにいても感じられるように計画している。 このように室内にいながら光や風景の変化を感じられる建物にすることで、入所者の社会生活復帰の一助になる建物になればと考えている。