mimoro

ビルディングタイプ
ホテル

DATA

CREDIT

  • 撮影
    Eichi Tano
  • 設計
    株式会社ウミネコアーキ
  • 担当者
    若林拓哉 / 石毛龍
  • 施工
    溝渕建設
  • 構造設計
    株式会社スカラデザイン / 村上翔

香川県さぬき市津田町の北部に位置する北山集落。その一角にある急峻な斜路を降りた先の耕作放棄された土地へ、小さな3棟のホテルを建てる計画。 各棟は2.73m四方ユニットを組み合わせた最小限建築であり、狭隘な平場しかない斜面地に建てることの必然から導き出された。1FをS造、小屋組を木造とし、風景に応じた自由な開口部を実現している。各部材は人力・ユンボで搬入可能かつ寸法・重量を1~4人で手運びできるものにした。それらの材料は原則、建設資材あるいはホームセンターで入手可能で、コスト調整と更新性を担保した。 こうしたありふれた素材にホテルとしての非日常性を体感できる仕上げを取り込み、組み合わせることで、身近でありながら畏敬の念を抱く他者として振る舞う建築を目指した。施設名であるmimoroは「御諸」であり、諸々を守る神聖な場を意味する。市街地から離れた集落部という僻地に再び息を吹き込み、土地を見守り、共に歩む存在だ。 敷地の一部である果樹畑は施主が集落住民から継承し、植栽の多くも住民の所有地から山採りした。宿の運営がそうした住民交流や集落の資源循環を育み、共生関係を築いてゆく。

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物件所在地

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