DATA

CREDIT

  • 撮影
    井上 隆司
  • 設計
    No Architects/西山修建築設計事務所
  • 担当者
    西山修 / 西山千枝子
  • 施工
    住環境ジャパン

築40年程、RC壁構造のマンション1住戸のリノベーション。住戸内には、 特徴的な門型の構造フレームが連立している。 この既存フレームに抗いながら同時に寄り添い、問題解決していくことで生まれるデザインが、この住戸の新たな魅力になれば良いと考えた。 計画では、連立する門型フレームと並行に配置されていたキッチンを回転してフレームと直交させ、ゆとりのあるオープンなキッチンとし、フレームから外れた位置にRのついたカーテンレールを設けて、躯体の制約に縛られることなく、おおらかに部屋を間仕切った。一方で天井仕上げは、フレームによる分割に従って、千鳥状に白塗装とベニヤ貼りを使い分けることで、既存躯体に抗うことと従うことを同時に行い、両方を重ね合わせている。また、低かった小壁の下端高さを確保する為、水廻り以外の床を下げ、小壁下部の仕上を一部無くして躯体表しとした。これを端緒に、壁の一部をフレーミングして仕上げを間引き、既存躯体が絵画のように現れるニッチをつくった。これらのことによって、全体として、仕上げのない躯体の部分が装飾に見えるようなインテリアとなっている。

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