
補足資料

BERTH COFFEEの三店舗目となる横浜みなとみらいの店舗デザインです。専有部と共用部の境界線を溶かして一体的にデザインすることで、1テナントのふるまいが建物全体や街まで響きわたるような効果を意図しています。 「Nui.」や「CITAN」を展開するBackackers’ Japanが企画・運営するコーヒーブランド「BERTH COFFEE」の三軒目となる横浜みなとみらいの新店舗。みなとみらい駅より徒歩3分の場所に位置する高層複合ビル内の、約75平米の店舗部分と隣接する施設内の共用テラスを一体的にデザインするチャンスに恵まれました。 デザインの軸は「BERTH」が港の停泊所や発着場を意味することからも、港町横浜の水辺のイメージ。水の流れのようにせわしなくうごめく街からいっときの安らぎを味わってほしいという思いから、床から370mmの高さに浮かぶ島のようなベンチに腰掛けられるデザインになっています。 この島は共用エリアから店舗エリアまでシームレスに連続しており、針葉樹合板と、BERTH COFFEEで抽出されたコーヒーグラウンズを練り込んだ左官が幾重にも重なり、地層のように自然素材の温かみを伝えています。様々な場面や人数で利用できる多様な客席を用意することで、その日の気分で居場所を探すのが楽しみになるようなお店のあり方を目指しました。 厨房部分の天井は衛生面での要求や作業面に求められる照度・色温度などの要求を満たしながら、床の島のような什器と対をなすような浮遊感をもった存在としました。ふたつの天井から降りてくるボリュームの角度を人の動線にあわせて微妙に角度をつけることで、自然と人の流れを促す働きも担っています。
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