ヤタロー地産地消工場店

ビルディングタイプ
その他商業施設
3
163
日本 静岡県

補足資料

広域配置図
図面
平面図
図面
展開図
図面
天井什器詳細図
図面
アクターネットワーク図
ダイアグラム

DATA

CREDIT

  • 撮影
    淺川 敏
  • 設計
    桔川卓也/NASCA(外装デザイン・店舗設計)
  • 担当者
    桔川卓也・生田海斗
  • 施工
    SPD明治(C工事)
  • サイン
    鎌田順也・三本木千和/KD
  • 照明
    遠矢亜美/ModuleX
  • 設計(A工事)
    シーク設計
  • 施工(A工事)
    イトー

敷地は静岡県浜松市。治一郎のバウムクーヘンでも有名なヤタロー工場直売店の移転リニューアル計画である。クライアントが昭和8年の創業以来、大切にしてきた「この街とともに」という想いを新しい形で表現すべく、「ヤタロー地産地消工場店」が始動した。「地元・浜松を元気にしたい」というクライアントの言葉が原動力となり、このプロジェクトを成功させたいという強い思いに駆られた。私自身、18歳まで浜松で暮らし、大学進学で地元を離れて22年が経つが、いつの日か建築を通じて地元に貢献したいと考えていた。そのため、クライアントの想いに深く共感し、同じ目標に向かって取り組めると確信した。 ヤタローは製造小売業を主とし、商品開発から物流・販売までを自社で一貫して行う強みを持っている。この強みを活かし、「もったいない」をキーワードにアップサイクル商品を生み出し、フードロス削減の活動を続けている。建築デザインにおいてもこの理念を反映し、ほとんどのマテリアルをアップサイクル素材で構成した。売り場空間のシンボルとなる天井吊り什器は、地元天竜杉の小径木材を用い、バラバラな状態の105角材をバウムクーヘンの輪型になるよう連ね、象徴的な売り場を創出した。ライブキッチンの腰壁と垂れ壁は、工事の掘削土を用いた左官工事で仕上げた。土地に根ざした土の温もりと深みのある風合いを、店舗の中心となるキッチンに取り入れることを試みた。他にも、再生紙と間伐材を組み合わせたペーパーウッドや、小さな木片や間伐材を原料とした建材など、さまざまな素材を用いて応えた。 設計から完成までの約2年間、発注者と設計者がともに浜松の未来を元気にしたいと願い、無事にオープンを迎え、未来への第一歩を踏み出した。 新しい「おいしい」を、 この街のために。

物件所在地

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