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「旧すみだ健康ハウス」は、墨田清掃工場の予熱利用による温浴保養施設で、清掃工場建設時に地域還元施設として1998年に建設され、高熱配管の劣化や温浴エリアの天井の老朽化等から、2018年3月に利用停止された。 建物自体は利用を継続できることから、2019年6月に改修に向けた「与条件整理等発注者支援業務プロポーザル」が行われ、私たちが選定された。地域利用を想定したヒアリングや既存調査と問題点などの洗い出しを行なったうえで、近隣にある八広児童館を移転し児童館と地域コミュニティ施設の複合化とする方針が導きだされ、以降もコンバージョン(用途変更)の基本設計・実施設計を墨田区内の設計事務所として引き続き担当することになった。 地域コミュニティ機能のある1階まわりは、防災テラスも含めてラウンジ、キッチン、和室、会議室が一体的につながり回遊することができる空間と設えに更新し、内外の景観に新たな素材感とスケール感を生み出し、展示や照明、メンテナンスなどの機能も備える「木格子スクリーン」を120角のヒノキ製材により付加した。温浴施設であった2階は大きな空間を活用して児童館機能をひろば的に設定し、様々な活動を誘発しながら、それぞれの居場所となるように造作家具、テントによる小屋的フーレムなどを配置している。3階は壁の形状などは維持しながら、かつてのリクライングルームを図書室に改変したり、宴会場であった和室を学童クラブ室として転用するなど、最小限の改修により工費・工期も抑制するメリハリのある計画としている。(土屋辰之助)
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