
PROJECT MEMBER
世界遺産勝連城跡の10代目城主「阿麻和利」あまわりの歴史物語を日々、伝承活動している地域の子どもたちを支えていく期待を込め、常設展示室の空間内に大型スクリーンやステージ機能を強化整備。通常の展示鑑賞だけでなく臨場感溢れる子どもたちのパフォーマンスによって、より感動的に、この地の歴史を学べる新感覚のミュージアムとして地域の文化発展に貢献していく。 敷地周辺で採掘される琉球石灰岩を積み重ねて構築された勝連城跡は世界遺産に登録されており、その風格と馴染むよう今回の計画では外観だけでなく内装の仕上にも同じ琉球石灰岩を積極的に採用。視覚的にかつての伝統が想起されるよう全盛期の空間デザインを再現するとともに、地元石材を有効活用したあまわりパークが、これらかのサスティナブルな空間デザインを牽引していくことを意図した。 城壁の曲線美をモチーフとした緩やかな弧を描くガラス張りのホワイエを中庭広場や回廊と連続的かつ曲線的に構成させていくことで空間の内部と外部の枠を超え、周辺緑地、地域へと拡がる。おおらかな空間拡張を可能にした、「開かれた博物館あまわりパーク」が多様な文化を包み込み、育める交流の場として地域へ潤いを与え続けていく役割を果たす。