




築40年以上の木造住宅。オリジナルの建物は、大工さんが設計施工されたもの。子育て世代、おばあちゃん世代と一緒に住んできた思い出の家のキッチンとリビングの高低差をなくし、クライアントのご夫婦のライフスタイルに合うよう明るいキッチン、北欧風キッチンをというご依頼をいただいた。 元々の間取りは、キッチンダイニング(食事をする場所)に高低差があり、キッチン=配膳のための裏の場所という感じであった。窓が小さく、調理中にも外の風景を楽しめない。上部の棚は、背の高さに比べて高いところにあり、日々の取り出しや収納にも困難が伴う。 まずは福祉の視点から、全体のフロアを段差をなくし、動き回りやすいようにした。 キッチン、風呂、トイレがそれぞれ同じ高さであること、高齢者にとって一番室内では転倒の可能性が高い2センチ以下の段差というものをなくし、身体的にも空間的にも心地よくすることを目標とした。 キッチンは、アイランドとし、物を置きたくないというクライアントの意見から 新たにパントリーを設け、古い慣習の残る地域でお中元や頂き物、野菜やスパイス、がここに全て収納された。そのため探す時間は大幅に少なくなる。 棚については、造作は費用がコストが高くなるため、IKEAの棚を使用。 キッチンについては、広々とし、お友達が来て、一緒にケーキを焼く、裏の家族が尋ねてきても、広々と団欒できるスタイルとした。 ご主人のご希望は、カウンター越しに奥さんの食事をいただきたいということで、 2名の時は、小さく使えるということも魅力だ。 キッチンの中央にある柱は構造柱なので移動ができず うまくキッチンに取り入れる形とした。 風呂は、シンプルなタイルで静かに風呂時間を楽しめるようにした。 滑り止め効果のある床タイルで、シニアの人も転倒しにくいよう配慮した。 風呂のコストを下げるため、バスタブは、ハーフユニットバスを採用したので 壁面より上は、いわゆるユニットバスではなく、グレードの高い仕上がりとなった。 リノベ前、リノベ後では、建物全体の印象がガラッと変わる。 それまで2つに分かれていたリビングとゲストの部屋を、 新たな格子の引き戸を設置。 これは京都の職人さんがデザイン通りに作ってくださり 結果として、空気を遮るが、視界は遮らない、本物のクオリティが存在感として あり、心地よさにつながっていると思う。

