茅ヶ崎の美容室

ビルディングタイプ
美容
11
359
日本 神奈川県

PROJECT MEMBER

DATA

CREDIT

  • 撮影
    千葉 顕弥
  • 設計
    SFSA
  • 施工
    ToloWa
  • 植栽計画
    Weru Landscape
  • 照明計画
    大光電機

クライアントは、都内でも屈指の人気店で活躍していたトップスタイリストの二人。趣味が高じて茅ヶ崎の風土に惚れ込み、東京からこの地へ拠点を移した。“東京を持ち込む”のではなく、豊かな自然に囲まれたこの土地の穏やかな気風を空間に映し出したいという強い思いがあった。 敷地は駅からほど近く、人の流れが多い通りに面している。一方で緑が多く風が抜ける、茅ヶ崎らしさを感じる恵まれた環境でもある。また、クライアントは世界中を旅し、各地で出会った民芸品や工芸品を収集しており、それらを店内に飾りたいという希望もあった。この場所性とクライアントの個性をどう融合させるかが、設計の要となった。 店内に入って正面の壁には、3.7mの大きな鏡を設置。これはカット面としての機能だけでなく、外の緑を店内に引き込む装置としての役割も担っている。さらに、空間全体に多種多様なグリーンをレイアウトすることで、内と外が連続し、茅ヶ崎の体験が空間全体に広がるよう意識した。 空間の構成では、壁で仕切るのではなく、“室”をひとつの塊やオブジェのようにとらえ、点在させるように配置。それぞれの要素が優劣なく並び合い、作り込まれた印象ではなく、クライアントの“好き”が自然に集まってできたような空間を目指した。 この先、クライアント自身の手でさまざまなアイテムが飾られ、内部空間と自然に交じり合うことで、より個性的で特別な体験が生まれる場となっていくだろう。

物件所在地

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