MEBKAS 甲佐町起業等応援施設

ビルディングタイプ
オフィスビル
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836
日本 熊本県

補足資料

site-plan
図面

DATA

CREDIT

  • 撮影
    Sophie Korini Inada
  • 設計
    阿部悠子設計アトリエ
  • 担当者
    阿部悠子 / 中村安那
  • 施工
    みなと
  • 構造設計
    建築食堂 / 白橋祐二
  • 外構設計
    鳥山早穂
  • 企画
    和泉秀

MEBKAS 甲佐町起業等応援施設 2025 熊本県甲佐町の商店街の中に計画した起業支援拠点である。働く場であると同時に、地域に開かれた「まちの公園」のような存在となることを目指した。 かつて暮らしの中心であった商店街は、多くの地方都市と同様に衰退が進んでいたが、熊本地震以降、地元出身者のUターンやNIPPONIA甲佐の開業を契機に再生の兆しが生まれている。本計画はその流れの延長上に位置づけられる。 甲佐町が実施した公募型プロポーザルにより選定されたが、条件として「プレハブやユニットハウスを活用し、短期間で整備すること」が求められた。設計から竣工までわずか8か月。限られた構法と工期の中、いかに商店街の風景にふさわしい建築へと昇華できるかが出発点となった。 甲佐町の恵まれた自然環境を活かすため、一般的なオフィスのように内部機能を充実させるのではなく、建物を最小限の「基地」と捉え、活動が外へと広がる構成とした。芝生広場や軒下空間、疎水を望むベンチやテラスなど、人が自然にまちと関われる「かかわり代」を敷地全体に配置し、企業だけでなく地域住民も日常の延長として利用できる公共的な場を構想している。 5.5×2.3mのユニット8基を分節しながら3つのボリュームに再構成し、それらを包み込むように高さの異なる2枚の大屋根を架け、全体を統合した。ユニット間には光と風が抜ける余白を設け、分節された要素をひとつの風景へと編み直している。屋根は構成をまとめるフレームであると同時に、盆地特有の強い日差しを和らげる環境装置でもある。商店街に不足していた日影の居場所をまちへ差し出し、人の滞留を促す場を生み出している。屋内外が緩やかに連続することで、新しい働き方のあり方を提示している。 外装には商店街から抽出した素材である板張りや左官壁を用い、スケールに呼応する素材感を与えた。プレハブ特有の仮設的な印象を抑え、「まちの風景に仲間入りするように建つ」ことを目指している。完成後は企業活動に加え、商店街の店主によるワークショップや朝のストレッチ、子どもたちの遊び場としても使われ始めている。 大屋根と芝生広場という共用の余白は、時間とともにまちの営みを受け止め、風景と人々の関係を編み直していくためのフレームである。

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物件所在地

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