umieru

ビルディングタイプ
ホテル
4
108
日本 京都府

PROJECT MEMBER

DATA

CREDIT

  • 撮影
    貝出翔太郎
  • 設計
    U設計室
  • 担当者
    大垣 / 小林
  • 施工
    和田建築工房

所有者が要介護となり、家の前の道が細くデイサービスの車両が入れなかったため、やむなく施設入所となり長年空き家となっていた岬の古民家。雨漏りが進んでいたこの建物を借り受け、所有者であるおじいさんが一時帰宅できる家、多様なリノベーションの手法を体感できる展示場、一棟貸の宿という3つの機能を備えた施設として再生したのが「umieru」である。 宿泊施設としては、メゾネット形式の2ユニットで最大12名が滞在可能。キッチンやランドリーを備え、長期滞在にも対応する。伊根の舟屋や天橋立など、丹後の観光を楽しむ拠点としての利用も想定されている。 展示場としては、外装を地域の町並みに調和する焼杉板と瓦で仕上げ、内部は「shiro」と「kuro」という対照的な2つのユニットに分割。shiroは白を基調とした明るく軽やかな空間、kuroは陰影と落ち着きを強調した空間とした。1階は新築のように刷新し、2階は古民家の梁を活かすことで、4つの異なるリノベーションの表情を1棟の中で体験できる構成とした。 この建物は、「なるべくリノベ」で空き家を次世代につなげるというU設計室の姿勢を体現し、丹後の風景を守り継ぐリノベーションの実験場ともいえる事例である。

物件所在地

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