




自然環境豊かな玉川上水沿いに計画した職住一体となる小さな住宅。 散歩やランニングなどで1日中人通りが多い上水沿い緑道からの視線を遮断しながらも、自然環境との繋がりを感じられる落ち着きのある内部空間にしたい、相反する2つの要件。開きながらもプライバシーが保たれた空間とするにはどうすべきか、毎度頭を悩ませられる問題です。 また、計画地は風致地区内にあるため壁面後退と一定面積の緑化が義務付けられ、さらに必要となる駐車スペース等を考慮したうえで導き出される建物のフットプリントは夫婦それぞれのワークスペースを求められる職住一体の本計画を構成するために必要となる諸室に対して十分ではありませんでした。 限られた空間の中で必要となる各スペースを定義するために天井が高く仕切りのない大きな一室空間を高さが異なる3つの床(土間+床下収納・LDK・小上り)からなるスキップフロアで構成することで夫婦それぞれの仕事の居場所とプライベートの居場所を確保しつつ、それぞれに見えない境界をつくりました。繋がっているけれどちょっとだけ離れている。ほどよい距離感がいい感じ。 土間から半階持ち上がったLDKからは眼下に土間と板塀で囲われた内庭を見下ろすことになり、これにより外部からの視線をほどよく遮断しながらも電線などの人工物が目に入らない上水沿いの自然への視線の抜けを獲得。プライバシーを確保しながら一年を通して上水沿いの自然の変化を楽しめる豊かな居住環境とすることに成功しました。
