apartment_IH

自然豊かな環境に囲まれた集合住宅です。 このような集合住宅では法規的な観点とプログラムとしての要求から画一的な外観になることが多いです。 今回の敷地は都内においては珍しく緑に囲まれた良い環境の中にある場所だった為、その中において浮きすぎないような建物になることを目指しました。 外周においてはほぼ全面をコンクリートの洗い出し仕上げとしました。完全にはコントロールできない表情・質感を自然的と定義し、コンクリートの骨材(砂利)がつくる外観の色合いを用いて自然物に少しでも近づけた人工物としての建築となるように意図しています。 また、オールドマンションによく見られるアーチ状のエントランスをサンプリングし、都市と自然の接続部としての役割も持たせました。 内部においては所謂賃貸住宅っぽさが出ないことを意識し、オーク材を基調とした都会の喧騒から離れた落ち着いた空間となるように計画しました。キッチンもすべて造作とし、設備というよりも家具と位置付けれらるような設えとしています。 各住戸に至る共用部は敷地裏の緑道に面するように配置し、単なる移動導線である共用廊下も専用の箱庭を通っているようなイメージとなるように設計しました。