




ビルの1階をリノベーションする計画である。建築において1階というのは特別だ。床は地面と地続きで建物の内外が近い。街を行き交う人々は床面を見ることができ、床面をファサードと捉えることだってできる。1階の持つ開放性とパブリックさは、地面との連続性にある。リノベーションにあたり、床の計画が重要だと考えた。 プログラムは、不動産屋の出店兼オフィス。お客さんが利用する営業エリアには、アイランドの打合せスペース、カウンター対面式の打合せスペース、子供の為のおもちゃスペースなどが求められた。また、駅前で人通りが多い立地であり、立ち寄りやすい雰囲気も求められた。そこで、カフェのように柔らかく人を分け、公園のように自然と立ち寄れるような雰囲気を目指した。 具体的には、ポーチと室内の床を連続的に土とコンクリートで作る事とした。一般的に室内における床材は反復して並べられ、寸法が与えられなかったり、装飾的に扱われることが多い。一方、外構計画では、舗装やスロープなど床材に寸法や機能が与えられる。ここでは外構のプランを描くように、土とコンクリートの境界線を描いた。家具やおもちゃの寸法、歩幅や導線を考慮して、床材になるべく丁寧に寸法を与えていった。といっても、土はカチカチに固めてコンクリートとフラットに仕上げる為、段差はない。質感のみが切り分けられる。 芝生と舗装に分けられた公園のように、そこに広がる床面はフラットであっても僕たちは多くの場合、舗装を歩く。それでも気分によっては芝生を歩いたりする時もある。そんな違いがインテリアに作れればと考えた。テーブルやおもちゃが自然とその場所に置かれている感じになり、柔らかく領域が作られ外からも立ち寄りやすくなる。 プランを描くが支配的にならず、フラットに作るが領域が分かれる、そういった微妙な感じがインテリアとインテリアの少し外を作っている。
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