




福井市にある、地産の旬の食材をいかし、丁寧な仕事で仕上げる和食の名店。繁華街から都市開発が進む駅前エリアへと移転した。入口を入るとまず迎えるのは「前室(まのま)」と名付けられた待合の間。千草石のつくばい、自然石にわずかに手を加えた石彫作家の彫刻ベンチ、クスの無垢材によるクローク扉。石庭にいるような静謐さの中に、大地のエネルギーを感じさせる。客席は導入とは打って変わり、端正なカウンター8席。きめ細やかで味わい深い聚楽壁、間接照明の入ったフローリングの床、ケヤキとヒノキの無垢材のカウンターは料理が存分に映え、料理人と客の距離を心地良く保つ同一レベルで設計した。越前和紙のオリジナル行燈照明が柔らかな光を添え、正面には陶板での竈門(かまど)を設置した。石、木、和紙、土。素材と真っ向から対峙し、自然の理と人の感性、駆使したディティールが息づく、美意識に満ちた空間。繊細な料理と共鳴し食の一期一会を愉しむ、みや崎の第二章が始まった。

