




とても丁寧で、それでいてカジュアルさも感じる素敵なご夫婦が経営される、 世田谷・池ノ上のファクトリーとショップを兼ね備えた空間設計。 サーターアンダギーやベーグル、和菓子製造の工程を一望できるよう、 斜めに振ったカウンターレイアウトは、視覚的な商品ボリュームと、期待感と購買意欲を増進させる。 さらに、路面側に厨房が突出するような形状にファサードを構成することで、そのライブ感が外からも感じられ、 つい覗き込み、店内に導かれてしまうことだろう。 ファミリー層が多く住まい、緩やかな時間が流れる街と、 サーターアンダギーやベーグルといった素朴で愛され続ける商品。 そのどちらにも馴染むような空間づくりを行うために、奇を衒ったデザインや特別なマテリアルは用いず、 タイルや木といった身近な素材に一手間を加えて空間を構成する。 目出し塗装でコントラストを付けた木材のナチュラルさと、ニュートラルなグレー、 穏やかなご夫婦に感じた、柔らかなグラスグリーンを空間のテーマカラーとして、 商品を陳列するカウンターはシンプルな長方形タイルで包み込み、 その細やかな目地をグラスグリーン色に着色する事で、お二人の想いが商品ひとつひとつに沁み渡っていく様を願った。 工程が視覚化された、安心感とライブ感のあるオープンファクトリー、 親しみのあるものに真摯に向き合った空間づくりを行うことで、街と共に育っていく場となることを願う。
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