
計画当初、クライアントであるオーナーシェフの菰田氏から、店名が“チャイニーズレストラン4000”に決定したと伺いました。その読みは「シセン」ではなく「ヨンセン」だと聞き、数字の“4”を、ルーバーや壁面の「斜め意匠」で、“千=線”をルーバーやリブ材で表現しました。そして、「プランの中に4と1000は何か所あるでしょうか?」という、冗談のような説明から入りました。このレストランの魅力は、素晴らしい料理は当然ですが、菰田氏のキャラクターや人望にあると思い、そのようなコンセプトを立てました。また、提供される料理は、ベースにはしっかりとした本格的な中華料理がありながら、中華料理の枠にとらわれない驚きと感動に満ちた料理です。その内装空間は、料理と菰田氏というキャラクターを引き立たせるようなシンプルな空間であるべきと考えました。そして、和・洋・中さまざまな要素が異質な要素が心地よく混在する空間に、繊細さと多少の無骨さが混在する空間を目指しました。