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大阪・東心斎橋。道頓堀や心斎橋筋商店街にほど近く、御堂筋と堺筋という二つの主要道路に挟まれたこの一帯は、古くから飲食やナイトカルチャーなどの都市文化を育んできたエリアであり、現在では国内外から訪れる多くの観光客でも賑わいをみせている。このミナミと呼ばれる熱量と密度の高い繁華街の中心地において、6名まで利用可能なプライベートサウナの計画を行った。 街の喧騒の中にありながら、利用者がサウナ本来の目的を達成できる環境を整えるため、一室だけのシンプルな平面構成の中に余白と静けさを持たせることを主眼として検討を始めた。休らう際になるべく余計な情報が入り込まないよう、仕上材やディテールを中心とした様々な要素の整理を行い、感覚に与える刺激をできるだけ抑えられる空間とすることで、利用者が自らの内側へと意識を向けられるような場となることを目指した。水風呂には人造石研ぎ出し仕上を採用し、素肌が触れた際に手仕事による柔らかさや安心感を与え、また、閉塞感が生まれやすいサウナ室はガラス貼とし、視覚的な抜けや開放感を確保している。 本施設には4年程前に設計を手がけたバーが併設しており、サウナ利用後にサウナ飯やドリンクを楽しめるサウナ体験の一部として機能している。用途は異なりながらも整うという感覚に接続する両者を一体的に利用することによって、サウナから食事・そして会話や静かなひとときへと繋がる、身体的・精神的な休息の場としてより豊かに、そして多層的に展開されることを期待している。
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