伏見桃山のオフィス改修

ビルディングタイプ
オフィスインテリア
6
216
日本 京都府

DATA

CREDIT

  • 撮影
    つぶがい
  • 設計
    MARIMO
  • 担当者
    吉岡智之
  • 施工
    LOOWE

歯科衛生士が手技を学ぶ場は、一般的なオフィスとも、施術室とも異なる。求められるのは、会話の快適さではなく、微細な操作を繰り返し再現するための「集中の立ち上がり」と「疲労の回復」だ。本計画ではこの要件を、空間の機能分けではなく、注意資源(集中力)の設計として捉え直した。 スタジオを「学ぶ/実践する/整える」の3ゾーンに分節し、移動距離を抑えた連続動線を組む。学びのゾーンは、椅子とテーブルの構成を抑制的に整え、余計な視覚刺激を排して姿勢と視線を一点に集める。実践のゾーンは、施術ベッドを窓面に沿わせ、手元へ落ちる光の方向性を揃えることで、身体動作の精度が上がる環境をつくった。整えるゾーンは、次の行為へ“切り替える”ための余白として、空間の密度を落とし、呼吸が戻るスピードを優先した。 この空間の象徴が、窓面を大きく覆う淡いピンクの透過カーテンである。カーテンは仕切りではなく、光と外部情報のフィルターとして働く。外の輪郭を滲ませ、直射を拡散し、室内にやさしい明暗のグラデーションをつくることで、緊張を保ちながらも過緊張を避ける“ちょうどよい没入”を支える。同時に協会のテーマカラーを空間の光として染み込ませ、ロゴやサイン以上に強い、体験としてのブランド記憶を残す。 壁・床・家具は低彩度で統一し、要素を削ぎ落とした。色はカーテンに集約し、触覚的な素材(籐、木、布)で温度を足す。機能を満たすだけの場ではなく、学びの質そのものを底上げする“集中のスタジオ”として、環境を編集した。

物件所在地

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