




PROJECT MEMBER
この建物は、製錬の町・小坂に息づく歴史を継承し、製錬技術の高度化と次世代研究を支える拠点として計画した研究施設である。外観はシンプルで恒久性ある構成を基調とし、キャノピーを来訪者とのインターフェースとして据え、スリット窓が陰影とリズムを生む表情を作り出している。エントランスには、敷地内に点在する赤レンガ建築群の記憶に呼応して赤レンガを採用し、DOWAブルーと重ね合わせることで、企業の先進性と地域に根差す姿勢を象徴的に表現している。さらに、秋田の杉や十和田石といった地域素材を連続的に用い、地域性を体感できる導入空間を構築。内部は研究・執務・交流を合理的にゾーニングし、バイオフィリックデザインと照明・空調計画により、創造性と集中力を支える環境を実現している。加えて、省エネルギー性能と将来的な設備更新を見据えた構造・設備計画により、環境負荷低減と長期的な運用価値の向上を両立させた。技術と人、地域と未来をつなぐ研究施設として、持続的な発展に資する建築となっている。

