
補足資料



PROJECT MEMBER
□五感で感じるリトリート『天空のVilla-Infini-』 本計画は山の頂上に位置し、周囲を海と山と空に360゚囲われた場所に建つ別荘兼一棟貸しの宿泊施設である。 山頂をスパッと切ってできたようなこの敷地でのクライアントの要望は ・自然と共に在ること ・風の音、水の音、木々の音が感じられること ・360゚の眺望を満喫できること ・心が癒されること ・家族,ゲストがくつろげること それに対して私たちは”地球を五感で感じるリトリートヴィラ”を提案した。 このヴィラは、真ん中のくびれた敷地に対して”本館””アネックス”の2棟を配し、それらをグランドレベルと2Fレベルでそれぞれ”コリドー”でコネクトすることで“∞”の形を想起させる構成となっている。 ここを利用する人は雄大な自然の中でこの無限の回廊を無限に回遊しつつ大地と、海と対峙し、そしてその意識は無限の天空へと昇華していく。 □Volume 山の頂部に位置するここにはかつて山の頂が存在していた。 周囲は大地が隆起してできた房総半島ならではのいくつもの山の頂が連なる場所であり、 本計画ではそんなかつてここにあった”稜線の記憶”と360゚の大自然の中での生活として”テント”イメージしたvolumeの計画となっている。 これによってできる勾配した屋根は海や山だけではなく、利用者の意識を天空に向かって発散、昇華していくものとなる。 □Planning どこでも見渡せる360゚の景色は巨視的なイメージとしては記憶されるが詳細な記憶としては意外と残らない。この計画ではこの大自然をあえて”切り取る”こと、来訪者の視線を”制御する”ことを目的として、あえて壁を配することとした。 1Fでは敷地へのアプローチの部分から、跳ね出した巨大な壁が来訪者を迎え入れる。この長く、高い壁は来訪者の視線を制御しながら建物の中へと誘う。 2Fでは適宜配された壁が周囲の風景を切り取り、ピクチャレスクで印象的なイメージを与える。 これらによって切り取られた風景は、季節や天気や時間でその表情を無限に変えながら利用者の記憶に印象的に刻まれていく。 □『鉱物』 計画地の地域では過去石切が盛んであった。既に閉山してしまっているがその歴史や遺構は今ものこの地域に残っている。 本計画では配置や性格から建物を8つのゾーンに分け、それらを房総半島の起こりや石切場の記憶からイメージした”鉱物”によって繋いでいくことで一体の建築とすることを目指した。 建物のどこにいても削り出された岩や、石を切ったような空間を感じることで統一感のある空間性を実現した。 □非日常への没入 ヴォリューム、壁、鉱物によって形成されるこの建物に、よりここに来ることの特別感、非日常への没入のために、「炎」「水」「緑」「大地の遺産」を配した。 暖炉やかがり火による炎の揺らぎ、プールや水盤を叩く水の音や波紋、周囲の山々とは一線を画す植栽の計画に加え、この場所の大地の遺産をイメージした巨石オブジェ、石積み階段、古木オリーブ。 これらに時間軸や風や照明が掛け合わさることでさまざまな角度から五感を刺激し、非日常へ没入させていくことで本建物は来訪者にとって唯一無二のリトリート施設として完成した。