勝野木材 森のショールーム

ビルディングタイプ
ギャラリー
9
417
日本 長野県

DATA

CREDIT

  • 撮影
    植村 崇史
  • 設計
    太太
  • 担当者
    太田雄太郎 / 星野秀人 / 中安原也 / 大塚友貴
  • 施工
    宮井建築事務所 / 勝野木材

長野県南木曽町で森林の伐採から製材までを一貫して行う勝野木材。 彼らのフィロソフィーである「持続的な森林経営」を、身体全体で感じられるギャラリーを設計しました。 我々が地方で活動を始めて気づいたこと。 都市部で語られる「自然への憧れ」「ウェルビーイング」といった幸福な理想に対し、実際の自然はそれだけでは語れないという現実でした。 虫や獣、植物が生態系をかけた戦いを繰り広げ、時に人間さえも命を落とす。 そんな自然の本質を知り尽くした山の男たち――「山師」を束ねるのが勝野木材です。 このギャラリーは、木曽谷と呼ばれるこの地域の自然の生々しさを抽象化し、山師たちが命懸けで紡いできた木曽檜の歴史と魅力に触れる場所として計画しました。 敷地は、勝野木材が製材を行う工場の一角。 計画にあたり、彼らの主力商材であり日本の木造建築で最も一般的な「105mm角」の柱材に着目しました。 105mm角という構造的であり工業的であるモディールを人間の身体感覚に近い「420mm」という寸法に束ねて空間全体のモディールとして全体を分割しました。 既存の床に上張りしたフレキシブルボードは420mm角でカットし、3mmの目地をとることでグリッドを可視化することで人の居場所と木の居場所を融合しました。 具体的にはグリッド上に、谷地(谷のような地形)を形成するように、2種類の木質キューブを配置しました。 木曽檜の美しい白さと繊細な年輪を持つ「羽目板」のキューブは人が腰掛ける場や照明器具の居場所としています・ もうひとつは、対比として開発した「木曽檜の樹皮ボード」のキューブは展示物を際立たせる台座です。 本計画では統一されたモデュールの中で素材を使い分け、役割を緩やかに分節しながらも、人を含めた全ての要素を「木材」によって統合することに挑戦しました。

物件所在地

9