




補足資料



ある住宅の一室を改修し, 庭との関係を再編するプロジェクトである. 既存の状態を観察するなかで, 外部との境界を形成しているブラインドに着目した. 本来ブラインドは可変することで光や視線、風を調整する装置である. しかし施主の生活においては庭に出るときのみ開閉され, それ以外の時間は閉じたまま固定されていた. 隣家との距離が近い郊外住宅地において, ブラインドは可動装置というよりも視線を遮るための「目隠し」として機能していたのである. 我々はこの動かない状態を前提とし, ブラインドが本来持つ環境調整の機能を最大化する新たな形態を模索した. Immovable Blindは, 木柱が連続しながら外部へと伸びていく構成によって, 木に包まれたプライベートな領域をつくり出す. ブラインドを押し出したようなその形態は, 光と風を室内に導き入れ, 閉じ切られていた既存空間の環境を調整しながら, 内と外の境界を緩やかにつなぎ直す.



