
補足資料







PROJECT MEMBER
<杜の中のワークプレイス> 時とともに姿を変える緑、光、風、水を、構造や平面と等価に捉えてつくった杜の中のワークプレイス。YKK APのヘッドクォーター機能を担う。 私たちは、黒部に伝わるカイニョ(屋敷林)や霞提から、自然を制するのではなく「いなす」ことを学んだ。外周を水盤と屋敷林で囲ったワークプレイスは、25m角の正方形4つを平面・レベルともにずらして配置し、光と風を導く構えとしている。また、通年12℃と安定した地域の伏流水を空調熱源として活用し、水盤の景色を介して海へと還している。 黒部の風や光、水を感じるこの場所では、働くことが土地と結び付き、土地の記憶が身体に沈み込んでいく。そうした静かな帰属意識の感覚こそが、創業以来この地に根を下ろしてきた企業にとって大切なものだと、私たちは考えている。 自然の恩恵を人の身体に通すように計画したこの場所は、結果的に、省エネ性能を評価するBELS「ZEB」認証と、人の健康を評価するWELL「プラチナ」認証を取得し、環境・健康の双方で最高評価を得た。 今後、植えた木々の成長に呼応して陰翳や微気候が変化するにつれ、場所の気配はより深まり、建築の環境性能そのものも向上していく。自然の循環系の一部として振る舞うこのワークプレイスは、「集まって働く理由」を静かに再定義し続け、杜の成長と企業の歩みが重なり合いながら、場を成熟させていくことだろう。
