
敷地は一般住宅の立ち並ぶ住宅街。そのような敷地環境の中、企業の社屋として周辺に圧迫感を与えるような建築は避けたいと思い、プランに着手した。 3階建てではあるが、一見2階建てに見える程度に高さを絞り、また1Fを駐車場の屋根も兼ねたピロティとすることで建物に軽やかさが生まれ、圧迫感のないすっきりとした印象の建物とした。 周辺へのプライバシー面の配慮から、極力開口部を無くしているが、トップライトと、床に設けたガラス面により内部は十分に明るい。また日が落ちた後は、1F駐車場にオフィスの光が落ち、間接照明の代わりを果たす。 オフィス内部は、経理事務スペースを除き、現場で大半を過ごす業種の為、フリーデスクとした。各々が好きな場所で必要なコミュニケーションを図れ、また人数の多いミーティングや打合せにもデスクを固定しないことで柔軟に対応出来る。 住宅地におけるオフィス建築という特殊な例であるが、必要な機能はしっかりと満たしつつ、周辺と調和した建築となった。