ナチュラルテイストの北欧モダン

ビルディングタイプ
共同住宅・集合住宅・寮

DATA

CREDIT

  • 撮影
    渡辺亮太

「重厚な器を継承し、静かに洗練させる北欧モダンリノベーション」 築25年、重厚感を備えた富裕層向けマンションの1階・200㎡超の住戸を、フルリノベーションによって再定義する計画である。 本計画では、既存建物が持つ量感・安定感を尊重しながら、過度な装飾を排した北欧モダンの思想を重ね、静かで上質な住空間へと昇華させることを目指した。 住戸全体には、全館空調・全館換気・全館温水床暖房システムを導入し、空間ごとの差を感じさせない均質で快適な環境性能を確保する。 温熱・空気・音といった見えない要素を丁寧に整えることで、住まいの質そのものを底上げする計画とした。 キッチン、ダイニングテーブル、玄関収納、飾り棚、洗面化粧台(2ボール)、TVボード、キッチンキャビネット、ニッチ、仏壇に至るまでを造作家具として一体的に設計。 素材・寸法・納まりを空間ごとに最適化し、建築と家具の境界を感じさせない、統合されたインテリアを構築している。 浴室には檜の芳りを活かしたバスエプロンを採用し、特注バスカスタムプランと新規給湯器による追い焚き機能を付加。 日常の入浴行為を、機能性と情緒性の両立した上質な時間へと引き上げた。 照明計画は、ほぼ全域を調光・調色対応とし、時間帯や気分、用途に応じて空間の表情を柔軟に変化させる。 単調になりがちな大空間に、彩り・奥行き・寛ぎのバリエーションを与えることで、暮らしの質を細やかに支える。 さらに、開口部のトリートメントから置き家具のコーディネートに至るまでを含めたトータルデザインとし、住戸全体を一つの完成された「住環境」として設えた。 本計画は、単なる改修ではなく、重厚な既存建築という器に、北欧モダンの静謐さと現代的な快適性能を重ね合わせることで、これからの時間を豊かに受け止めるための、成熟したリノベーションである。

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