メタセコイアと馬の森

ビルディングタイプ
その他レジャー施設

補足資料

広域平面図
図面
平面図
図面
断面図1
図面
断面図2
図面
断面図3
図面
構造ダイアグラム
ダイアグラム

DATA

CREDIT

  • 撮影
    市川かおり
  • 設計
    芦澤竜一建築設計事務所
  • 担当者
    芦澤竜一 / 黒木一輝
  • 施工
    木屋長工務店
  • 構造設計
    高橋俊也・高橋俊也構造建築研究所 / 陶器浩一
  • 造園設計
    そら植物園
  • ランドスケープ設計
    芋瀬英里・株式会社ウイン

里山の地形から立ち上がった緑と水の大地 ▪受け継がれる里山の風景と共生する建築 滋賀県の湖北にある高島市マキノ町、比叡山からの豊かな水や多様な植生、生態系が存在しており、生の里山の風景が残る豊かなエリアである。湖岸には江戸時代から残る石積みがあり、同じ高島市の針江地域では湧水を飲料や炊事に使う文化(カバタ)が今も残っている。マキノ町には防風林としてメタセコイアが植樹され、高原らしい景観の並木として観光名所となっている。一方で、積雪や山風といった厳しい自然環境と共生してきた歴史があり、その知恵と営みを継承することが本計画の出発点となっている。敷地はメタセコイアの東にある小さいエリアでありながら、ここを単体として捉えるのではなく、周辺の里山や広大な田園、山地と一体となる馬車運営やランドスケープの構築を意識した計画とすることで、この地が持つ奥行きのある風景と調和し、馬と人の営みが土地に根付いていく建築を目指した。 ▪馬と人が共生する居場所をつくる 本計画は、引退馬のセカンドキャリア支援を行うTCC Japanの理念を体現するプロジェクトである。引退後の馬が過ごしやすく、活躍ができる場所を創出するため、ランドスケープとしては馬を放牧するエリア、馬車・引馬の発着地となるエリアを計画し、建築としては訪れた人がくつろぐカフェと馬車や引馬の待合所の計画を行った。馬と人がストレスなくふれあえる適切な距離をデザインしながら、周辺地形も含めたランドスケープと建築を一体化し、馬と人が共に心地よく過ごせる、新たな共生の風景を生み出した。 ▪周辺のランドスケープと連続する緑化建築 / メタセコイアの森 本計画地はメタセコイア並木の近傍にある敷地で、北西側に広がるメタセコイア並木と雄大な比良山系との関係性が求められた。比良山系から琵琶湖までの水の流れを地形から読み取り、敷地内の造成を行いながら、建築が周辺のランドスケープと一体化する計画を行った。 敷地の中央に建物と舗装路で取り囲むように馬と人のふれあいの広場を設け、広場内や建築周辺にシンボルツリーとなる黄金メタセコイアを含めた計19本のメタセコイアの植栽を行い、新たな地域の象徴となるメタセコイアの森を形成している。 建築に使う素材は近畿圏を中心とした近隣圏産の自然素材を基本とし、木造の滑らかな曲面の大屋根は薄板を編み込むような構造体となり、力強い丸太材が曲面屋根を支え、屋内外に広がる版築壁がそれぞれの柱を繋ぐことで、最大2mを想定した積雪にも耐えるしなやかな構造体を実現した。大屋根の上は屋上緑化を行い、屋根の傾斜に合わせて盛り土を行うことで、周辺の山々の風景に呼応する建築となっている。 南側のカフェ・オープンエリア内部からは、北側の比良山系の山並みを一望することができ、北側待合棟の壁は、ストロベール下地の土壁で、冬場の蓄熱効果を発揮するなど、自然環境と建築が調和した居心地の良い空間を生み出している。

物件所在地

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