山の根の躯体

ビルディングタイプ
戸建住宅

補足資料

Plan
図面
Section
図面

DATA

CREDIT

  • 撮影
    鳥村鋼一

神奈川県逗子市の谷戶(山に囲まれた谷状の地形)を見渡す崖の上に立つ住宅。 クライアントは夫婦と子供2人の4人家族である。 大きな敷地内には 10m 以上の高低差がありアプローチの道路から約 8m 登ったところに建 物の建つ平地があり、そこからは谷戶に広がる住宅街が一望できる。クライアントからの要 望はその眺望をいかした家にして欲しいということであった。 建築行為自体が困難な高低差のある土地で、周囲の崖により敷地内は一部レッドゾーンと 急傾斜地崩壊危険区域内となっており、構造、法規、施工など様々なことを総合的に検討す る必要があった為、この場所に建築を建てるということ自体が挑戦的なプロジェクトとな った。 敷地内に唯一存在する平地は建物を建てやすいが、3 方を崖に囲まれているため眺望が制限 されていた。そこでより良い眺望を獲得するために崖から東側に向けキャンチレバーで突 き出し、平地の南側の崖をかわすことで南側の眺望も得ることができた。更に建物の配置を 東側に移動することで、レッドゾーンと急傾斜地崩壊危険区域を避けることができた。 建物を取り囲む崖からの安全性とキャンチレバーの構造や施工性も考慮し建築は単純な箱 型の RC 造の平屋建てとした。 キャンチレバー部分は高さ 2m 大きな開口部を設け躯体のボリュームを減らすことで重量 を軽くし、窓下の腰壁部分を高さ 1.8m×幅 30cm の梁としてキャンチレバー部分を支えて いる。地盤調査の結果、地質は泥岩で地耐力はものすごく高かったため基礎は直接基礎とし ている。 自然豊かで開放的ではあるが敷地内の高低差や崖に関する条例等から⻑らく建築が建つこ とがなく売れ残っていた土地。それでも敷地の魅力に惹かれこの場所で生活したいと願う クライアントのために建築を実現した。この場所がクライアント家族にとってかけがえの ない場所になることを願っている。

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