




PROJECT MEMBER
岩礁の景観と融和し、地域と共にある建築 千葉県いすみ市。東京オリンピックのサーフィン競技の会場に隣接する太東ビーチに面する高台にこの建築は建つ。 太東岬はその海蝕によって砂を生み出し美しい九十九里浜の海岸線を形成してきた歴史がある。現在九十九里浜には諸々の事由により砂の供給が減り海岸線の担保にさまざまな施策が講じられていることを知った。 一つの建築にその問題を解消する力はないが、せめてこの希少な景観との融和をテーマに、削られた岩礁が特徴的な太東海岸の景観と一体となった建築が作れないものかと思案した。 崖要件や構造耐力また塩害も鑑みた上で350mm 角のスレンダーなRC 構造フレームを基調に所要の空間を確保。優美に湾曲する九十九里の海岸線に呼応する平面形状を敷地なりに展開し、北に望む海と敷地内の南庭をつなげるべく外部空間の貫入(プール)や南北貫通を意識したプランニングがなされている。 ローカルサーファーという言葉がある。地元の波を共有するための仁義的意味合いもあるが、自分達のエリア(地域)を大切にするというポジティブな意識に寄り添うように、周囲の環境の良化に貢献する建築に成長していくことを願って設計に力を込めた。 太東に新しい窓を穿ちそこから見える景観の価値、すなわち海岸線を有する地方都市の環境価値を再構築する新しい開口部という意味を込めてHOTEL THE MADOと名付けた。