




PROJECT MEMBER
計画の考え方 この空間は、「食べること」を通して、人と人が自然につながる場所として計画されました。鉄板焼のお店として営業しながら、子どもたちに食事を届ける子ども食堂の役割も担っています。 事業主が社員への福利厚生としてお弁当支給のための厨房施設を整備するにあたり、食品ロスを減らしながら、地域の子どもたちに温かい食事を提供する。無理のない形で続いていくことを大切にした取り組みです。 さりげない参加の仕組み この場所では、鉄板焼を楽しみに来たお客さんが、食券を購入することで子どもたちの食事をえる仕組みになっています。寄付や支援を強く意識させるのではなく、「いつもの食事」の延長として、誰でも気負わず参加できることを大切にしています。 空間のつくり方 子ども食堂があるからといって、特別に子ども向けのデザインにはしていません。大人が心地よいと感じる空間を、そのまま子どもたちにも体験してほしいと考えました。 木や鉄などの素材を素直に使い、手触りや重みが感じられる落ち着いたしつらえとしています。鉄板焼の調理風景や厨房の気配が伝わり、食べることの楽しさや安心感が自然と広がる空間です。 この建築が目指したこと この食堂は、誰かが一方的に支える場所ではありません。食べる人、つくる人、食事を受け取る人が、同じ時間と空間を共有することで、ささやかな循環が生まれます。 建築はその背景として、静かに、そして長く使われ続けることを目指しています。