茅ヶ崎の家

ビルディングタイプ
戸建住宅

DATA

CREDIT

  • 撮影
    吉田加奈
  • 設計
    株式会社マッケンジーハウス
  • 担当者
    小谷剛 / 吉田加奈
  • 施工
    株式会社マッケンジーハウス

湘南エリアの狭小な敷地条件の中で、周囲の環境を読み取り、採光と通風を内部へと丁寧に導くことを主題として計画しました。 勾配天井と吹き抜け、オープン階段を連続させることで、上階で取り込んだ自然光を、階段を介して一階玄関まで導き、住まいの奥にまで光が落ちる立体的な光の流れを構成しています。 LDKに設けた一箇所のアール壁は、意匠としての存在感もありながら、光を受け止め、拡散させるための装置として計画しています。 柔らかな曲線だからこそ、直線で構成された空間の中で光の変化が際立ち、時間の移ろいを穏やかに感じられる場となります。 LDKの勾配天井にはラワン材を用い、木目の揺らぎや自然な色合いが、空間全体に奥行と落ち着きを与えています。 特に自然光が差し込む時間帯には、ラワンの面に生まれる陰影が穏やかに移ろいます。 床材は朝日ウッドテック株式会社のブラックチェリー挽板フローリングを採用しました。挽板の厚みは視覚的な奥行きだけでなく、素足で触れた際の確かな踏み心地としても現れ、日常の感覚に静かに寄り添います。自然光を受けた際に生まれる柔らかな艶と陰影が、空間に豊かな表情をもたらします。 時間の経過とともにブラックチェリーの色味は深みを増し、日常の中で刻まれる細かな傷や艶の変化が、素材の表情として空間に蓄積されていきます。 キッチンはリブ材の腰壁を設けることで、リビングとの視覚的なつながりを保ちながら、空間にやわらかなリズムを与えています。 直線的になりがちなキッチン動線に対し、素材の陰影によって居場所としての奥行きを持たせることを意図しました。床はリビングから切り替え、モルタル調のフロアタイルを採用し、木質空間とのコントラストが際立つ構成としています。 玄関はサーフィンを趣味とされる施主様のライフスタイルに寄り添い、ロングボードにも対応するモルタル土間としています。玄関収納には通気性を確保できるルーバー扉を採用し、湿気対策と意匠性を両立させました。収納を壁面に埋め込むことで、玄関全体をすっきりと整え、光と素材が際立つ構成としています。 廊下には格子状の柱を設け、視線と気配が緩やかにつながる、閉じすぎない中間領域を形成しました。 洗面スペースにはアイカ工業のスマートサニタリーを採用し、住空間と連続する素材感とプロポーションを重視した設えとしました。 天板・扉の豊富なカラーリングバリエーションの中から丁寧に選定をし、ミッドセンチュリーインテリアに調和するトーンで仕上げました。 住まい全体を通して、光・素材・動線を重ねることで、静かに深みを増していく空間を目指しています。