
補足資料




PROJECT MEMBER
-空気感を受け継ぐ山荘- この山荘は1984年弊社設計による八ヶ岳高原山荘を元に、場所を変え新たに設計・計画した建築である。クライアントは夫婦で愛犬との時間を大切にしながら2拠点生活が送れる場所を探しており、その山荘と出会った。当初は山荘を修繕利用する計画であったが、都心への移動のしやすさなどを考慮し、諏訪市を新たな地として新築した経緯がある。 本建築の特徴は、水平線の様に横へ広がる空間の伸びやかさと、深い庇を持ち、山並みを彷彿とさせる複合的な形状の寄棟屋根と言える。玄関を入ると、動線はリビング・ダイニングルームとゲストルームに振り分けられる。暖炉のある正方形のリビングスペースの奥には、外部空間を引き込むようにセットバックしたダイニングスペースが配置される。この空間は、付随するキッチンの水平窓と両方向から自然光や風景を取り込める陽だまりの空間となっている。奥へと進むと、賑わいから離れた2つの居室とバスルームが用意されている。これら諸室はすべて南側に配置されウッドデッキで繋がれており、それぞれに空を感じ、富士山や八ヶ岳などの風景を楽しむことができるだろう。一方のゲストルームは、玄関からの直接アプローチに加え、専用のトイレ・シャワールームを完備し、ホテルの様にプライバシーを保ちつつ自由度の高い独立した空間となっている。屋根の形状は、これら空間の関係性がそのまま尾根となって表れており、大らかで豊かな風合を引き出すことに繋がっている。 現代的なライフスタイルに合わせ更新をしつつ、42年の時を経た独特の空気感を受け継ぐ貴重な機会ではないかと我々は考えたのである。
