




補足資料


PROJECT MEMBER
DATA
- ビルディングタイプ
- 共同住宅・集合住宅・寮
- 工事種別
- 新築
- 延べ床面積
- 262.91㎡
- 竣工
- 2008-03
CREDIT
- 撮影
- 吉田誠
- 設計
- 納谷学
- 担当者
- 相田宗徳
- 施工
- 福島工務店
- 構造設計
- 多田修二構造設計事務所 多田修二
〜空間による光と断熱と隣人〜 「サッポロアパートメント」は、札幌市内の住宅地の一画に建つ。 我々は、平面計画で矩形の建物の四隅に住戸を配し、隣りあう住戸間に光を取り込むため、4つのスペースを差し込んだ。各住戸は、差し込んだスペースを介して外部からの光と換気を確保しているため、住戸の開口部を直接外壁に開けなくてもいい。外部からのプライバシーは守られ、スペースは空気の断熱層としても機能し、開口部の熱損失を抑えることが出来る。挟み込んだこのスペースは、片方の住戸がインナーテラスとして使うように計画し、冬期間に自転車やアウトドアグッズを置いたりすることができるようにした。また、もう片方の住戸には、隣戸との関係を配慮しながらも可能な限り大きな開口を設けた。これによって隣合う住人がインナーテラスを挟んでお互いの存在を認識できる。 札幌市内には、「サッポロアパートメント」と同じ規模のアパートが数多く存在するが、そのほとんどの共用スペースは狭く暗い。我々は、4つのインナーテラスから建物の中心に光を導くように計画した。つまり個人の住戸のスペースを通して共用スペースの環境を整えようという試みだ。光は一日の時間帯によっていろいろな方向から入り込むため、共用スペースに様々な光の表情をもたらし住人の生活を豊かにするだろう。 現代の集合住宅において、片廊下の標準化されたかのようなマンションは論外としても、さまざまな住戸タイプを備えた集合住宅さえも、結局そのほとんどは住人はおろか隣人の存在すら感じることがない閉鎖的な計画が多い。そういった都市の集合住宅で懸念される問題について、我々はスペースを介した気配という手段で解決できればと考えた。 「サッポロアパートメント」では、隣人や住人の気配を積極的に受け入れるという集合住宅では新しくも、本来戸建て住戸が持っている可能性に近づけたい。 まずは、住人が、インナーテラスに私物を置き、生き生きと使いこなし、中心の共用スペースにも住人の生活の気配が溢れ出すことを期待したい。 受賞歴 :JIA北海道支部住宅賞2009 アカシア賞受賞 掲載誌 :『新建築 2008.08号』 『建築技術2008.12』