BLUE WAX WINERY

ビルディングタイプ
複合施設
2
398
日本 愛媛県

補足資料

断面パース
図面

DATA

CREDIT

  • 撮影
    宮畑周平 / 瀬戸内編集デザイン研究所
  • 設計
    愛媛建築研究所
  • 担当者
    白石卓央 / 石崎了一朗
  • 施工
    山本建設
  • 構造設計
    NSE
  • クリエイティブディレクター
    二宮敏 / NINO INC.
  • インテリアデザイン
    中野靖彦、山下恵子 / GENERAL CREATION Co.Ltd.
  • ワイナリー計画支援
    小野恵実(都市型ワイナリー研究家) / フリーランチ

BLUE WAX WINERYは、松山市最大のアーケード商店街・大街道に立地する、レストランと店舗を併設した都市型ワイナリーである。 内部の活動の様子がショーケースのように商店街に表れる建築を志向した。近年、大街道では物販から飲食店へと店舗構成が変化しているが、その多くは「消費」を担う用途である。そこにワイナリーを導入することで、商店街に「生産」という新しい要素が加わる。 その両者の関係を可視化するため、ワイナリーとレストラン・店舗の用途間に透明性を確保した。屋上にはデッキを設け、将来的に鉢植えによるブドウ栽培が可能となる荷重条件を備えるなど、都市における農的活動と屋上利用の可能性も視野に入れている。 ワイナリー部分は高品質なワインを造るための機能性から、「グラビティフロー」を導入し、2層の吹き抜けとした。グラビティフローは重力を利用してブドウの果汁等を移動させる方法で、ポンプを使わないため負担が小さく、ブドウの個性を損なわないワイン造りが可能となる。吹き抜けはこの醸造システムを成立させると同時に、施設全体をつなぐ空間の核となっている。 内装はワイナリーの機能性を重視した仕様とした。床は耐熱・耐薬品性を考慮して水系硬質ウレタン仕上げとし、壁・天井は十分な天井高さと設備機能を確保するため、鉄骨や下地材を現しとしている。吹き抜けに面するショップやレストランも同様の仕上げを共有し、生産空間と利用空間が連続する環境をつくった。醸造スタッフからは利用者の様子が、利用者からは醸造のプロセスが互いに可視化され、空間の性格を作り出している。 構造材や設備の即物的な表れは、運用の変化を受け入れる余白を持つ空間の基盤となる。過度に形態を規定せず、時間とともに段階的に更新されることを許容する構えとした。ワインが素材の特性を引き受けながら熟成を通じて深まりを得るように、この建築もまた、時間とともに育つことを意図した。

物件所在地

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