素材が整える、寛ぎの住まい

ビルディングタイプ
戸建住宅

DATA

CREDIT

  • 撮影
    杉野正樹
  • 設計
    一級建築士事務所APED / 駒田雅俊
  • 担当者
    杉野正樹
  • 施工
    株式会社雅匠

かつては畳が敷き詰められ、襖や障子によって細かく仕切られていた昭和の面影を残す住まい。 その閉鎖的でどこか薄暗かった和室の記憶を、私たちは壊すのではなく、現代の「寛ぎ」へと丁寧に読み替えました。 まず、足元から空間の質を刷新しています。 従来の畳から、上品な光沢と柔らかな足触りを持つカバ桜の無垢フローリングへと変更し、ホールや縁側までを一つの連続した「無垢の広間」として開放しました。 空間を支える既存の柱や、飴色に深まった木の風合いはそのままに、腰壁には節のない端正な杉の無垢材を添えることで、古いものと新しいものが背を合わせ、美しい境界線を描いています。 壁面には、かつての土壁やじゅらく壁の層を抱きしめるように、左官職人の手による珪藻土を塗り重ねました。 職人が現場の呼吸を読みながら施した繊細な塗りパターンは、部屋に落ちる光を複雑に拡散させ、以前の平坦な壁にはなかった深い陰影と、明るく落ち着いた表情を創出しています。

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