handcraft house

ビルディングタイプ
共同住宅・集合住宅・寮

DATA

CREDIT

  • 設計
    シオ建築設計事務所
  • 施工
    株式会社イシマル
  • 撮影
    淺川敏

・都市部近郊に建つマンションの改修計画である。 戦後、高度成長期以降、日本の住宅やマンションは住宅需要に追いつくように早い、安いというコンセプトのもとに壁紙やビニルの床材などに代表される大量の工業製品で化粧された建物になった。殆どマンションは全ての住戸が同じプランで同じ方角を向き、住まい手の個性と日本の伝統産業、職人の仕事を奪ってしまった。その流れの見直しと個性を求める傾向からか、近年はそれとは違うマンションも少し見られるようになった気がする。 今回の物件は、これまでのマンションの計画とは違う方向を目指した。 ・プランは、南東の一番日当たりの良いところに寝室を配し、その隣のLDK が天井まで届かない独立壁と枠が家族の空気と気配をつなぎながら視線を遮っている。 ・また天井の織り上げ、仕上げの切り替えと共にリズミカルに連続して空間と家族を繋げている。マンションでは少ない自然光の入る浴室と洗面室、ゆったりとしたギャラリーのある玄関など〇〇LDK というディベロッパーや不動産業者の売りやすいマンションではなく、住んでいて気持ちのいい、使いやすいプランを目指した。またクライアントは、とても素材の好きな方であった。一つ一つの仕上げにとても愛着心があった。そのため、素足で歩いて気持ちが良いや触りたくなるなどの人間の五感を刺激して、また職人が手作りしている国産の材料を一つのアートだという考えにこだわった。

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