築160年古民家リノベーション

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所在地:栃木県 設計:株式会社SATORU建築設計事務所 栃木県宇都宮市にある築160年の古民家は当時この地域を治めていた家系の分家として存在していた。 本プロジェクトでは、古民家を物販店舗兼集会場施設にリノベーションし、地域住民に還元しつつ新しい観光資源を創出することを目指した。4,000坪の広大な敷地内には長屋門、古民家、納屋が存在し竹林が広がる。 既存の古民家は一部を居住機能としつつも物置と化しており、建物の損傷も目立った。この古民家を基本的な性能(耐震性、防水性、断熱性)を改善しつつ、大きな吹抜けをつくり古民家特有の太く湾曲した丸太梁が飛び交うダイナミックな空間を提案した。部屋の中央に吹抜け空間を配置する一方で、外周部は天井を低く抑え、外への広がりを意識させ、庭を楽しむための設えを施した。解体した石蔵の材料や欄間、戸はリユースし、未来に継承した。 利用者が自由に使える本格的な厨房では、地元食材を持ち寄った食事会や料理教室などのイベントも開催できる。 古民家の新しい機能を拠り所として、今後は長屋門や納屋を体験施設として整備を進めると共に、竹林を活用したアウトドアのアクティビティを計画していく。古民家リノベーションをきっかけとして、歴史ある建物が現代の地域に活用され、人々が集うエリアを創出していくことを願う。