内外テクノス本社工場

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所在地:埼玉県 設計:株式会社 大林組一級建築士事務所 用途:工場 竣工:2023年3月 工事種別:新築 採用商品:外断熱工法 パッシブウォール(外壁) 内外テクノスは、1895(明治28)年の創業以来、主に建築分野において、幅広い物件の木造作工事を手がけてきた。本計画は、同社の埼玉県ふじみ野市にある本社工場と事務所の建て替え計画である。一品生産を主軸とした木造作を行う企業の為、さまざまな製作に対応するフレキシブルな大空間が求められた。加えて従業員のための快適な空間をつくりたい 想いと、各仕上において、作り手の手仕事の表情を大切にしたいという想いから、湿式外断熱工法「パッシブウォール」を採用した。パッシブウォールは、建造物の外壁を断熱材で取り囲み、外気から隔てることで建物内部の温度をほぼ一定に保つ。躯体の蓄熱・放熱作用が従業員の労働環境を向上させるほか、冷暖房の効率化が期待できる。また外装となる仕上げは意匠性塗材ジョリパットであり、専属の左官工が手作業で仕上げた。大面積でありながらも目地を設けず、塗り継ぎを目立たせることなく施工することにこだわりを持った。塗目の表情に統一感を持たせるためにも同じ作業員、もしくは同レベルの作業員を配置して、手を休めることなく取り組んだ。手仕上げにこだわった外壁は、地域に開かれたランドスケープ とも相互に作用し、工場建築でありながらも住宅街である周辺環境に調和している。 大林グループの内外テクノスは、循環型資源である木材利用の拡大、促進による持続可能な社会の実現をめざし、さまざまな木質空間の普及に積極的に取り組んでいる。新工場は「見せる工場」として、大林グループの木造・木質化推進の情報発信基地の役割も担っている。