鋸縞の家(小さなノイズ)

ビルディングタイプ
戸建住宅

DATA

CREDIT

  • 撮影
    千葉顕弥
  • 施工
    小川建設株式会社
  • 構造設計
    金子武史構造設計事務所

敷地は街の小さな交差点にあります。 年数の経った住宅と新しく建て替えられた住宅と混ぜこぜになった街で、庭や道と住宅の隙間には植栽があふれ、緑の豊かな街並みがあった。 そこで、二面に接する道路に対して、住宅のウラ面をつくらないようにファサードの構成と植栽計画をグルッとまわし、街並みが続いているようにした。 ファサードの長手面は、建築ボリュームを抑えることを考慮し、ボリュームが四つに分けれているように、雁行型でジグザク状の平面をもたせた。 グルッと二面に連なるファサードの構成としては、車庫・大きな窓・玄関という機能に合わせてタイル貼の外壁を設け、塗装外壁の中にタイル貼外壁が、リズムを刻むように三箇所ある計画とした。 そして、緑豊かな街並みが続いているように、植栽をポツポツと間隔をあけて配置した。 塗装外壁は、均質な印象にならないようできるだけ肌理感のあるテクスチャーを採用し、街並みと馴染むように意識した。 タイル外壁は、厚みと幅の違うものを組み合わせてユニットを二種類作り、そのユニットを規則性をもたせて貼った。 タイル面がのっぺりしないように、できるだけ肌理感が得られることを意識し、街並みに小さなノイズのような影響を起こそうとを考えた。 また、バルコニーの手摺子にも、Lアングル・角パイプ・丸鋼を混ぜ合わせ、できるだけ均質さをなくそうと試みた。 小さなノイズは、晴れた日に太陽光が外壁にあたり、タイルの影が落ちて光芒のような光の筋ができるかたちで現れる。 外壁タイルに陰影をつくることで、街並みに新たなの奥行きができた。 太陽があたる数分の現象であるが、街並みに現れる光と影の小さなノイズのようなものである。 内部空間は、2階LDKに三種類の窓(幅いっぱいのハイサイド、インナーバルコニーの窓、床から天井までの大開口)を設け、 室内の居場所と呼応し、それぞれの役割をもたせながら、角地からの採光と眺望が得られる計画とした。

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